
オーストラリアでワーホリや留学、就労などを経験した方の多くは、帰国後にタックスリターン(税金の払い戻し)やスーパーアニュエーション(年金積立金)の解約返金を申請することになります。
どちらも数万円〜十数万円が戻ってくることがあり、しっかり受け取れば“ちょっとしたご褒美”にもなる大事なお金です。
しかし実際には——
- 銀行口座を解約していたせいで、振込ができなかった
- 日本の電話番号ではSMS認証が通らず、オンラインバンキングにログインできなかった
- スーパーアニュエーションの返金口座がオーストラリア国内に必要と知らず、申請が通らなかった
といった、「受け取れるはずのお金を逃してしまった…」という声も。
この記事では、そんな後悔をしないために、帰国前にやっておくべき準備と、帰国後でも確実にお金を受け取るためのベストな方法を分かりやすく解説します。

これから帰国予定の方も、すでに帰国している方も要チェック!
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そもそも、何が受け取れるの?2つの払い戻し制度を整理


オーストラリアで働いた人には、帰国後に受け取れるお金が2種類あります。それが、タックスリターン(Tax Return)とスーパーアニュエーション(Superannuation)です。
名前は聞いたことがあっても、仕組みや違いがよく分からない…という方も多いので、まずはこの2つを簡単に整理しておきましょう。
タックスリターン(Tax Return)とは?
タックスリターンとは、オーストラリアで働いた人が、1年間に払いすぎた所得税を申告して返してもらう制度のことです。
オーストラリアでは、給料をもらうたびに源泉徴収という形で自動的に税金が引かれていますが、年収や勤務日数によっては、実際の納税額よりも多く支払っていることがあります。
その差額が年に1回、まとめて戻ってくるのがこの制度です。
▶ こんな人が対象
- TFN(Tax File Number)を取得して働いた人
- パートタイムやカジュアルワークでもOK
- ワーホリビザ、学生ビザ、就労ビザ すべて対象
▶ 申請のタイミング
- 毎年 7月1日〜10月31日 が申告期間(対象期間は前年度7月〜6月)
- 早期に帰国する場合は、タックスリターンの前倒し申請(early tax return)も可能です
▶ 受け取れる金額の目安
- 数百〜数千ドル(勤務日数や年収によって変動)
- ワーホリの方だと、1,000〜2,500AUD前後が多い印象です
スーパーアニュエーション(Superannuation)とは?
スーパーアニュエーション(略して「Super」)とは、雇用主が支払う強制年金制度です。
オーストラリアでは、雇用された場合、給料とは別に雇用主が9.5〜11%前後の額を年金口座に積み立てることが義務づけられています。
このお金は本来、老後に引き出す目的のものですが、一時滞在のビザ(例:ワーホリ・学生ビザなど)で働いていた場合は、帰国後に申請すれば払い戻してもらえるのです。
▶ こんな人が対象
- 雇用主のもとで働き、スーパーが支払われていた人
- 一時滞在ビザ(ワーホリ・学生・一部の就労ビザなど)
- すでにオーストラリアを出国しており、ビザの有効期限も切れている人
▶ 申請のタイミング
- 帰国後、ビザの期限が切れたあとに申請可能(※オーストラリア国内では申請不可)
▶ 受け取れる金額の目安
- 数百〜数千ドル(勤務期間・雇用主数・スーパー基金により異なる)
帰国後に起こりがちなトラブルと落とし穴


「タックスリターンってあとで申請すればいいんでしょ?」
「スーパーアニュエーション?なんか後で戻ってくるやつだよね?」
こんなふうに思って、特に準備をせずに日本へ帰国してしまう人、実はけっこう多いです。
でも、そのまま帰ってしまうと……ちょっと困ったことが起こるかもしれません。
❌ その1:銀行口座を解約してしまっていた
タックスリターンのお金やスーパーアニュエーションの返金先として、基本的にオーストラリアの銀行口座が必要です。
ところが「もう使わないから」と思って帰国前に口座を解約してしまうと…
- タックスリターン → 小切手対応になる(受け取りが面倒&時間がかかる)
- スーパーアニュエーション → そもそも受け取れなくなる!(銀行口座が必須)
→「え、もらえるはずだったお金、どうなるの…?」と焦る人が毎年たくさんいます。
❌ その2:日本に帰ってから、ネットバンキングにログインできない!
帰国後にオーストラリアの銀行にアクセスしようとしたら…「SMS認証が届かない!ログインできない!」というケースも非常によくあります。
原因は、登録していたオーストラリアの電話番号がすでに解約済みになっていること。銀行によってはログイン時に2段階認証を求められるので、これが詰む原因になるんです。
→ 残高確認もできないし、受け取ったお金がちゃんと振り込まれたかどうかも分からない…。これは不安になりますよね。
❌ その3:スーパーアニュエーションの返金先に日本の口座を使えない
これはちょっと意外かもしれませんが、スーパーアニュエーションは日本の銀行口座には振り込んでもらえません。
基本的にオーストラリア国内の銀行口座しか受け取り先として指定できないんです。
つまり、日本に帰ってから申請しようと思っても、
- オーストラリアの銀行口座は解約してる
- Wiseなどの代わりの口座も持ってない
という状態だと、せっかく積み立てられていたスーパーが受け取れない…という最悪のケースも。
じゃあどうすればいいの?
こうしたトラブルを避けるためには、
✅ オーストラリアの銀行口座を残しておく
✅ Wiseのようなオーストラリア口座を帰国前に用意しておく
このどちらかが大切です。
特にWiseなら、銀行口座よりも手軽に口座開設できて、「タックスリターンもスーパーも受け取れる&日本への送金も簡単」なので、今の時代すごく頼れる選択肢です。



実際にWiseを使ってどうやって受け取り準備をすればいいのか、具体的なステップを紹介していきます!
Wiseを使えば、帰国後でも受け取りがスムーズ


ここまで読んで、「あれ、オーストラリアの銀行口座って解約しない方がいいの?」と思った方もいるかもしれません。
もちろん、銀行口座を残しておくのも1つの手ですが、実はもっと便利でおすすめなのが、Wise(ワイズ)という海外送金サービスを使う方法です。
Wiseってなに?
Wiseは、世界中で使われている低コスト&高レートの送金サービスです。オーストラリアドルや日本円を含む40種類以上の通貨に対応していて、リアルタイムの為替レートで両替や送金ができるのが特徴。
「送金アプリでしょ?」と思われがちですが、実はこのWise、ちゃんとした「オーストラリアの銀行口座」を自分名義で作れるんです!
- オーストラリアの銀行口座情報(BSB・アカウント番号)を取得できる
→ これをそのままタックスリターンやスーパーアニュエーションの受け取り先として使えます! - 銀行口座と同じように振込が受け取れる
→ オーストラリア政府やスーパー基金からの入金もOK - 日本円への送金もアプリ内で完結できる
→ Wiseに入ったお金を、日本の口座へ送るのも数回タップで完了! - 為替レートも抜群に良い&手数料も格安
→ 銀行送金や他社サービスよりかなりおトク
実際にWiseで受け取れました!
私自身コロナ前に一度オーストラリアから日本へ帰国をしています。その際、タックスリターンの返金先にWiseのオーストラリア口座を指定しました。すると…数日後、無事にオーストラリアドルでWise口座に着金!
そこから日本円に両替して、日本の銀行口座に送金したところ、手続きはほんの数分で完了。翌日には着金されていました。
「口座がないから受け取れなかった…」という人もいるなかで、Wiseを使っておいたおかげでスムーズに、かつレートも良い形でお金を受け取れたので本当に助かりました。
【ステップ解説】Wise口座での受け取り準備と手順
ここからは、実際にWiseを使ってタックスリターンやスーパーアニュエーションを受け取るための準備手順を、順を追ってご紹介します。



スマホさえあれば簡単にできるので、ぜひこの流れに沿って進めてみてください!
① Wiseに登録する
- Wise公式サイトから会員登録
- パスワードを設定してアプリでログイン
- 本人確認(パスポートや運転免許証のアップロード)を済ませる
オーストラリア滞在中に登録しておくのがベストです。現地の住所や電話番号が使えるうちに手続きを済ませておくと、スムーズに認証が完了します。
※もちろん、日本からの登録も可能です!
② Wiseでオーストラリアの銀行口座を開設する
登録が完了したら、次は「オーストラリアドル口座(AUD)」を追加します。
- アカウント内の「口座を追加」から「オーストラリアドル(AUD)」を選択
- BSB(支店コード)とAccount Number(口座番号)が発行される
これで、あなただけのオーストラリアの銀行口座情報が手に入ります!
この情報は、普通の銀行口座と同じように使えるので、
タックスリターンの申請書や、スーパーアニュエーションの払い戻し先として入力すればOKです。
③ タックスリターン・スーパーの申請時にWiseの口座を指定
受け取りの準備ができたら、実際の申請手続きです。
- タックスリターン:myGovまたは税理士からの申請時に「銀行口座情報」の欄にWiseのBSBと口座番号を入力
- スーパーアニュエーション:DASP申請時(オンライン)に同様の口座情報を入力
このときの名義(Account Holder Name)は、Wiseに登録したフルネームをそのまま使いましょう。銀行と一致していないと振込がエラーになる可能性があります。
④ Wiseに入金されたら、日本の銀行へ送金(必要に応じて)
返金が無事にWise口座に振り込まれたら、あとは日本の口座へ送金するだけ!
- AUD → JPY に両替(Wise内でレートを確認して実行)
- 日本の銀行口座を登録して送金
- 通常1営業日以内で着金(早ければ数時間以内)
為替レートは日によってかなり差があるので、「今がいいかも?」と思ったらすぐ両替&送金がベストです。
これで完了!
以上の手順で、帰国後でも安心してタックスリターン&スーパーアニュエーションを受け取ることができます。
「銀行口座がなくて申請できなかった…」
「小切手で届いたけど換金できなかった…」
そんな後悔をしないために、今のうちにWiseの準備をしておくことを強くおすすめします。
帰国後も「ちゃんと受け取る」ために準備を!
オーストラリアで働いた人は、帰国後にタックスリターンやスーパーアニュエーションが受け取れます。
- 銀行口座を解約していた
- ログインできなくなった
- スーパーの申請に日本の口座が使えない
こんなことにならないように、今から準備しておきましょう!
まだオーストラリアにいる人は、今のうちにWiseを登録しておくと安心です!もちろん帰国後からでもOKなので、ぜひ早めに準備しておきましょう。